介護施設には多種多様な種類がありますが、今回は入居される方の健康度に着目して、分類してみました。
ご自身の健康状態に合わせた介護施設選びの基礎知識を解説します。様々な施設の種類や、選び方のコツをご紹介します。
健康で心身に不安もない人
シニア向けマンション
自立した生活を送りたい方に向けたマンションです。共用施設が充実しており、コミュニティ形成を支援するサービスを提供している場合もあります。
共用施設やサービスを別にすれば基本的には通常のマンションですが、高齢者の入居に適するようにバリアフリー化されています。
健康型有料老人ホーム
自立した生活を送りたい方で、介護が必要ない方向けの住宅です。介護が必要になると退去する必要があります。
食事や清掃などのサービスを受けることができ、医療機関との連携が密な場合もあります。
ただし、初期費用（入居金）が高額で施設の数が少ないため、選択できる方は限られます。
サービス付き高齢者向け住宅（サ高住）
自立した生活を送りたい方や、将来的に介護が必要になる可能性がある方にも対応できる住宅です。
詳しくは有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅（サ高住）の違いをご確認ください。
なお、軽度の介護に対応した施設もあります。
軽度の介護が必要な人
介護付き有料老人ホーム
要介護1～2程度の方を対象とした施設です。食事や入浴、排泄などの介護サービスを受けることができます。
サービス付き高齢者向け住宅（サ高住）
サ高住の中には「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設があります。
このタイプの施設は、介護付き有料老人ホームと同等の介護サービスを受けられます。
ただし、その分費用が高くなります。
中程度の介護が必要な人
特別養護老人ホーム（特養）
要介護3以上の方を対象とした施設です。24時間体制でケアを行います。
認知症に対応している施設ですが、持病の内容によっては入居できなかったり、入居中に持病や認知症の悪化状況によっては、退去することになる場合があります。
介護老人保健施設（老健）
要介護1以上の方を対象とした施設です。リハビリテーションを行いながら、日常生活の支援を行います。
最終的に自宅に戻れるように支援を受けたりリハビリを行う施設で、入居できる期間にも制限があるため、「住居に引っ越す」というより「入院する」という感覚が近いといえます。
重度の介護が必要な人
介護医療院
主に医療処置を必要とする要介護状態にある方が対象の、長期療養・生活のための施設です。医療と介護を一体的に提供し、終末期医療にも対応しています。
施設に医師が配置されている、または医療機関が併設されています。
認知症対応型共同生活介護施設（グループホーム）
認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設です。家庭的な雰囲気の中で、個別ケアを行います。
家事などは入居者自身が行います。これは認知症の進行を遅らせるためです。
基本的に住民票がある市区町村の施設にしか入居できません。
障害認定があり、重度対応が必要な人
障害者支援施設
身体障害者や知的障害者など、重度の障害のある方が対象です。日常生活の支援や、治療などのサービスを提供しています。
ただし、ほかの施設と異なり、高齢者になってから入居できる施設ではありません。
ですが、64歳までに入居している場合、65歳以上でも入居を継続できます。
まとめ
それぞれの施設には健康度のほかに、入居／退去条件や費用など様々な判断基準があります。
入居するのにふさわしい施設について、詳しい内容につきましては、ぜひ弊社にご相談ください。
